高専生のキャリアって?

どうもこんにちはロスチャイルド太郎です。


先日はクソみたいな自己紹介記事を投稿して、僕が如何に素晴らしい人間であるかを示せたかと思います。

 

これが問題の記事

agnext.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

自己紹介記事読まれていな方のために、略歴としては
東京生まれ、東京育ち。
公立小・中学校と渡り、なんとなく都立高専へ入学。
なんとか5年間を耐え抜き、電通大へ進学。
って感じです。

 

 

さて、今回はちょっとだけ真面目に高専生のキャリアについて考えたいと思います。

 

 

そもそも高等専門学校とは、
「高等中等教育段階を包含する5年製の高等教育機関と位置づけられている日本の学校。主に中学校卒業程度を入学資格とし、修業年限5年間の課程のもと、工学や技術の専門教育を受け、実践的技術者を目指すことを目的にした教育機関である」(Wikipedeaコピペ)

高等専門学校 - Wikipedia

 

世間(特に都内)では、高専知名度がとてつもなく低いと思うので、改めて紹介しました。地方では、高専進学校的な扱いされているので知名度が高い場合もあるのですが...。

 

これは余談
特に明石高専の進学とかすごいよね……。(図1参照)
就職がチョロイことで有名な高専で、就職者の方が"圧倒的"に少ないって、ほんとに凄い...。

就職・進学 — 明石高専:National Institute of Technology, Akashi College

f:id:Agnext:20180401235958p:plain
図1 明石高専の進路実績

余談終わり

 

 

 

僕が思う高専の問題点というのは、地方の僻地に作られていて、厳しい寮生活を強いられたり、都心に出る機会が少ないという環境があると思います。
こういった事があるため、高専生は人としての視野が狭まっているのでは無いかと思っています。
高専生がコミュ障って言われるのもこういった現実に起因するのかな?

 


そんな視野の狭いまま、自分自身の人生やキャリアについて考えても最適解というものは生まれないのではないか、思っています。。。

それにも関わらず、高専から就職した会社で、人生のこの先40-50年働き続けることになる人たちも居ます。。。
なので、僕としては、この5年間で、できるだけ世界の広さを知ってほしいです。

 

 

僕の思う世界の知り方

あくまで個人的な見解ですが、1から6まで簡単な順に並べてみました。

 

  1. 他学の高専生と知り合う
  2. 『工学』以外の学問を勉強してみる。「経済」「金融」など
  3. 高専外の知り合いを作る
  4. 社会人の多い場に飛び込んでみる
  5. 海外へ留学(1ヶ月以上)して、最先端の技術を知る
  6. なんでもいいから学生起業してみる

 

他学の高専生と知り合う

とりあえず、外の世界を知るために手っ取り早いのは、高専生の友達を作ることだと思う。『高専』という看板を背負ったもの同士、なにか通じるものが有るはず。というか、5年間ものつらい日々を送る真正ドM同士なんだから、仲良く慣れる。絶対。

出会いの場は、インターンなり、部活の大会なり色々あります。

 

いきなり③「高専外の知り合いを作る」に行くと、自分の話のボキャブラリーがかなり少ないことを実感したり、「そもそも、JKとかと何話せばいいの..?」状態になるので注意。筆者はいきなりJDと知り合おうとして失敗した。

 

 

『工学』以外の学問を勉強してみる。「経済」「金融」など

高専生は工学以外学んではいけない」とか、
高専生はエンジニアになって然るべき」とか、
高専生は工学ができれば何でも評価される」とか、
高専生だから〜〜〜(以下略)

みたいな感じで、「高専生の将来=エンジニア」って思い込んでしまっている人がかなり多いと思っております。

といっても、15歳という年齢から工学の道を選び、教員や親から「将来は優秀なエンジニアになることを期待しています」みたいに言われ続けると、そう思い込んでしまうのも理解が難しくはないのですけどね。

 

 

でも、高校という普通の人が歩いていく道を選ばず、
高専という茨の森に飛び込んで進学している時点で、すでに工学を学ぶ素質や素養はあると思います。それに、工学の知識や技能は学校の授業や部活動で十分に身につくので、高専生には、人生に役立つ工学以外の他の柱を立ててほしいと思っています。

 

たとえば、経済や金融などの実生活で役立つような知識。
このブログを読んでいるあなたは以下の問に答えられますか?

正直、現役高専生なら問3か4くらいまでは回答してほしいです。
親御さんなら問5はマスト。

(ちなみに筆者は問7まで答えられました...。この問題、自分で作ったんだけどねw)

 

問1.今の日本の総理大臣は?

問2.今の日本の財務大臣は?

問3.三菱・みずほ・三井住友・りそななどのメガ銀行の年間金利は何%?

問4.今の日本銀行の総裁は?

問5.20年前の銀行金利と比較して今の金利はどれだけ高い?低い?

問6.世界のマネーサプライの推移は?

問7.欧州中央銀行(ECB)の総裁は?

問8.米国の中央銀行(FRB)の総裁は?

 

僕が考えた問題なので欠陥があるかもしれませんが、正直なところ、実用的な知識としては問5までです。
ですが、問5が答えられるようになると、「働いて得られる労働収入だけで良いのかな...」って思うようになります。というか、なって頂きたい。

 

 

 

20年以上前、つまり日本が経済成長していた時、銀行の金利は年5%はあたりまえ。場合によっては10%のところも有る。そんな高金利でした。

しかし現在は、年利なんてあってないようなもの。10万円入れてうまい棒がちょっと買えるくらいです。

それなのに、毎年物価は上がり、お菓子の内容量が少なくなり、節約してもカツカツ生活になります。その上、年金や税金まで払う必要がある。消費税なんて二重課税だし。

 

 

働けば何とかなりますが、人間ですから労働には限界があります。
よって、働いて得られる給料には限りがあるので、このまま行くと日本の若い就職者たちは苦しい生活を余儀なくされてしまうかもしれません。

 

何が言いたいかというと、社会で行きていくための自助努力が必要不可欠なのです。
高専生は工学の知識で生きていけるでしょう。しかし、その工学という分野は日進月歩です。勉強嫌いな人達が、その技術の進歩についていけますか?

僕は、高専生は外の世界で学問を学び、それを自分自身の工学の知識に昇華させたり、生活の知識として利用したりして、高専では教えてくれない知識を得てほしいのです。

そしてなにより、生活を豊かにしてほしいのです。

給料全てを消費に使い続けるなんて行為は絶対にやめよう。

 

 

 ③高専外の知り合いを作る

高専生自体、かなりギークな人が多かったり、特徴的な人が多かったりするため、高専外の知り合いを作らずとも楽しい学校生活が送れるかもしれません。

 

でも、一般の社会というのは色々な人や企業がmutualに関わり合って成り立っています。

 

学生という括りで大きく分けると文系・理系。更に分けると文学・経済学・理学・工学・医学・法律学など様々です。
学校という場、特に高等教育機関では、社会に出る寸前の学生たちです。多くの大学ではいろんなが交流して、バイト、サークルやスポーツ、恋愛、起業をしたりしています。高専生なら、そんな大学生になって、前述の活動をしたいと思ったことが一度くらいは有るはずです。

 

そう思った時、
「でも僕は高専生だから、あの大学生達とは関われないんだ。」
と理由つけて逃げてませんか?

 

普通高校に行けるのに、高専を選ぶ」という圧倒的決断力が有るのに、もったいない。

 

すぐ近くに自分の知らない世界が有るのに、飛び込まず自分の世界に入り浸ったままっていうのはもったいないと思います。
特に東京なんて、メチャクチャ大学有るし、文化祭は活気があるし、学祭のライブで乃木坂が来るし、乃木坂の握手会いけるし、乃木坂の・・・

 

 

中学校の知り合いの大学とか、興味ある大学の文化祭とか行って、知らない世界をたくさん知ろう。

僕は上智大学に潜入して、女子が多いことに感動したので、来世は慶応ボーイになるか上智大生になりたいと思っています。

 

 

④社会人の多い場に飛び込んでみる
学生という身分だと、相手の大人側も気兼ねなく話してくれたりします。業界の将来性だとか、仕事の話とか、生の声が聞けて有意義です。

ましてや高専なんてレアキャラなポケモンですから、話が盛り上がるかも(?)

 

で、社会人と関わる場所ですが、僕はパーティなどに参加することをおすすめしてます。多くの学生や社会人とフレンドリーにコミュニケーションできるからです。

もちろん高専OBの社会人の方と話して、就職ってどういうものなのかについての具現化をするのも良いです。

  

僕ですが、
直近だとNPO大賞に行って、UUUMの社長やペプチドリーム社長のお話を伺うとともに、多種多様な社会人と話して、ちょっとだけ為になりました。
ついでに、それなりのビッフェのご飯出たし。

 

高専は推薦で就職できちゃうので視野が狭まりがちになりますが、一旦その推薦は忘れてもらって、社会や企業の視野を広げる為の活動をしてほしいです。

 

フラー株式会社さんとか、高専出身の人が多い上に、飲み会とか開いてくださっているので、フレンドリーに社会の情報収集できると思います。僕は飲み会参加できなかったけど...。

フラー株式会社

 


⑤海外へ留学して、最先端の技術を知る

これはフラー株式会社のCOO櫻井裕基さんの請け合いですが、世界のトップ企業の働き方やオフィス、ライフスタイルを見ると、日本の小ささを知ったり、自分の考えの範囲の狭さを実感するそうです。

それに、理系学生(特に高専生)は英語が出来ないと論文を読む際に苦労することになるでしょう。留学は英語が話せる人のものではなく、英語を話せない人のためにあるものだと僕は思っています。「英語で話すの怖いから海外行かない」というのはもったいない考えだと思っています。

 

ちなみに僕も編入した先の大学で留学することを目論んでいます。
理系だと長期留学は留年に直結するけど、たった1年のロスです。留学した先で技術や語学を蓄えられたら、その価値は少なくとも大学の1年分よりも高いものに成るはずです。それに、自ら進んで留学した人で、「留学して損した」って言ってる人見たことないでしょ?

つまりそういうことなんだよ、きっと。

 

なんとなく大学院行って、なんとなく2年間過ごしてしまう事のほうが 留年より問題だと思う。

 


⑥なんでもいいから学生起業してみる

Arduinoを使った〇〇とか、ラズパイを使った△△とか何でも良いからクラウドファンディングに上げて支援してもらうという手があるし、工学知識と同時に社会の需要やものとお金の流れを知れるので、就職だけじゃなくて、人生において役に立つかもしれません。

この前、学生起業家や有名サークル代表の方たち10人くらいと交流する会に参加させていただいたのですが、彼らは非常にアグレッシブで、それぞれが自分自身の中で確立された考えを持っていました。

もちろん、学生起業の多くは数年で廃業というのがセオリーですが、失敗しても工学知識や社会の仕組みの知見は手元に残るので、学生生活の充実以外でも意義があるのかもしれませんね。

 

 

campfire.co.jp

 

 

こちらは、木更津高専の学生が主体となってクラファンした企画です。

猟師のおじいちゃんを助けるためにIoTデバイスの製作をされているそうですが、中身は普通のマイコンですから、誰でもチャンスがありますね!

まさに高専生の希望(^^)

 

こういう記事見てると、僕もマイコンの勉強やり直そうかなとかって思います。

camp-fire.jp


 


 

 

ここからは、高専時代に僕が感じていたことです 

 

僕の都立高専では、だいたい3-4割が進学で残りが就職という形で、就職勢が過半数です。

また、就職にする理由も「成績が悪いから」とか、「別にやりたいことも無いから」とか、「入試めんどいから」とか、「教員に入試は大変だぞと言われたから」などというように、なんとも他力本願な雰囲気で、「自分で自分の未来を切り拓く」みたいな強い意志を感じない後ろ向きな就職が多いと感じました。

(まあ僕も「絶対東大受かるんだ!」みたいな強い気持ちでやってた訳じゃないから、人のこと言えませんが。)

 
 
もちろん、前向きな理由で就職をしている人は居ますし、そういう方々は大学編入を目指した人と同じように、素晴らしい考えを持っている思います!
そんな彼らを心から肯定するために大フォントでお送りいたしました。

 

 

まあそんな感じで、僕の高専では就職=低成績という風潮があり
成績が悪いor良くない
→進学は無理だな
→進学しないならクラス上位の成績目指す必要ないよねー
→面倒くさいので勉強しない。ゲームが友達。
→成績落ちる。けど「就職できるし、まあいっか」
→勉強しないのが習慣なので元に戻れない
→もっと成績落ちる。勉強への興味がなくなる
→以下ループ

 が典型的な形だと思っています。

高専生は如何に授業をサボるかが腕の見せどころだとは思いますが、あまりに自堕落すぎるとこうなります。これでは視野が広がるどころか、ゲームの攻略法の知識しか増えません。

んで、やることはゲームばっかりだからか視野が狭く、自分自身が将来何をやりたいとか、こうなりたいとかのキャリアイメージも具体的にならない人がかなり多いです。

プロゲーマーという選択肢も有りだけど、趣味と仕事は立場が違うからどうなんだろうね。

 

さて、「頑張れば就職できる」からこその高専を選んだつもりが、いつの間にか、「就職できるなら怠惰で良いか」となってしまうのは、ほぼ全ての高専生が高専ブランドで簡単に就職できてしまうからだと思っています。でも、そのブランドとかに固執せず、自分のやりたい仕事を見つけ、そこのポジションに付くためにはどうすれば良いのか、逆算して今できることは何かを考えて行動しよう。まずは簡単なことから。

 

これから入学する人たちは5年先の自分がどうなって欲しいか、考えて高専に入学しよう。5年間というのは想像以上に長く厳しいから、一度自堕落ループにハマるとそのまま抜け出せなくなって留年の危機になるよ。

 

 
ついでに、高専卒では準学士という、なんとも微妙な学位となり、高専を知らない企業では高校生と同じ待遇で扱われることもあります。5年間もの間、死合わせな生活を耐え抜いたのに、、、非常に悲しいところ..。
これから入学する人たちは知っておいてね。